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昨日の新聞で脚本家の早坂 暁さんの訃報を知りました。
世間的にはNHKの「夢千代日記」「花へんろ」などで知られた・・・と紹介されますが、つばめにとっては同じNHKの「天下御免」の脚本家ということで忘れられない方でした。
「天下御免」は芹洋子さんが「歌はともだち」の司会をされていた1971〜2年に放送されていた痛快時代劇でした。 主人公がエレキテルを発明したり、江戸で万国博覧会を計画した平賀源内(山口崇さん)、早く生まれすぎた自由人という設定。片や剣の使い手、小野右京之介(林隆三さん)は戦国の世を夢見る遅く生まれた武士。そして義賊の稲葉小僧(秋野太作さん)の3人組。 時の金権政治を皮肉ったり、アイヌ差別を取り上げたり、役人の腐敗ぶりをチクリと。 早坂さんは「お堅いNHKで良くできましたね?」と聞かれ「NHKだからできた、民放だったら早くにつぶされていた」と言い、当時のスタッフ達を戦友と言ってました。
当時はビデオテープが高価で、放送後はテープの上に次の番組の内容を上書きしてた時代で現在は放送内容が残されてないとのこと。 わずかに2〜3話が、山口崇さんの個人のテープデッキに残されてたものを10数年前に一回放送されましたが、もう感激でした。現在、録画したはずのテープが行方不明ですが。
実際の平賀源内は獄死ということになってますが、お話では金権腐敗の田沼意次の江戸を後にして市民が自由を手に入れるフランス革命のパリに気球で逃れて終劇に。
思えば当時のNHKでは「時をかける少女」のドラマ版「タイムトラベラー」(脚本 石山 透)、戦中の特攻隊の生き残りがガードマンになり若い人との葛藤を描いた「男たちの旅路」(脚本 山田太一)、「南総里見八犬伝」を人形劇にした「新・八犬伝」(脚本 石山 透)など珠玉のドラマ盛りでした。
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